医療業界においても、LINEを活用したマーケティングが注目されています。LINEは日本で最も利用されているSNS(ソーシャルネットワークサービス)であり、その影響力は大きいものです。
そのため集患や医業収入UPに取り組む方には、LINEマーケティングに取り組むことをおすすめしています。 この記事では、医療業界におけるLINEマーケティングの運用方法と成果について解説します。目次
そもそもLINEマーケティングで何をするのか
まずは医療業界におけるLINEマーケティングとは「何をするものなのか」について解説します。
公式アカウントを使ってユーザーとコミュニケーションを取る
LINEマーケティングとは、医療機関がLINEの公式アカウントを使ってユーザーとコミュニケーションを取り、利便性や情報の信頼性を感じてもらうことで、新規患者の獲得や既存患者の再来院・離反の防止を図ることとしています。
ユーザーに選んでもらう工夫
LINE自体はコミュニケーションツールにすぎません。医療機関がLINEでマーケティングの成果を得るには、工夫が必要です。
工夫とは、LINE公式アカウントを使ってコミュニケーションが取れたユーザーに対して行う、情報配信による信頼性の向上や予約がスムーズに取れる利便性の向上が挙げられます。
医療業界におけるLINEマーケティング
LINEマーケティングは一般的なビジネスを想定して設計されているので、これをそのまま医療機関に用いることはできません。医療機関は医療広告の規制によって広告などのPRやマーケティング手法が限定されています。
例えば患者さんの体験談を医療機関側から発信することや、○○キャンペーンといった発信も気を付けなければいけません。
※医療機関の公式LINEも規制の対象となります。
そのため医療機関がLINEマーケティングに取り組むときは、医療業界用にアレンジすることになります。
患者さんとのコミュニケーション強化
医療機関のLINE公式アカウントからユーザーに医療情報を提供すると、ユーザーとのコミュニケーションを強化することができます。
例えば、自院のPR担当者がLINE公式アカウントを使って、「保健所が、インフルエンザの流行が顕著になったことを知らせています」といった情報をユーザーに送信すれば、ユーザーは「この医療機関はインフルエンザの予防や治療に力を入れているようだ」と認識するようになります。そうなればユーザーから自院の公式アカウントに「インフルエンザワクチンの接種はいつから実施されますか」といった問い合わせが来るかもしれません。
新患の獲得と既存患者さんのつなぎ止め
LINEマーケティングを使って新患の獲得や、既存の患者さんのつなぎ止めを目指すこともできます。
新患の獲得にはLINEで手軽に予約が取れる点などを訴求することで「友だち」を増やすことも可能です。
患者さんのつなぎ止めでは、例えば自院の公式アカウントから、季節ごとの健康管理方法の情報をユーザーに送信することができます。また、健康セミナーを開催するときは、その案内を公式アカウントから送ることができます。
新たな医療情報を生み出す
LINEの意外な使い方にアンケートがあります。LINEは双方向での情報のやり取りが可能なので、医療機関が公式アカウント上でアンケートを実施して、ユーザーが回答することができます。
アンケート結果をユーザーに公表すれば、有益情報になるでしょう。また医療機関側は、自院の患者さん情報や、地域の人々の健康情報を、新たに得ることができます。
医療機関のLINEマーケティングの成果
LINEマーケティングを導入した医療機関が得らえる成果はさまざまありますが、ここでは次の2つを紹介します。
●予約率の向上
●健康情報の提供による信頼関係の構築
予約率の向上
予約制を導入していない医療機関は少なくありませんが、予約制が医療の質を上げることもあります。例えば、予約できると患者さんの待ち時間が減りますし、医院側は効率よく診療を進めることができます。
予約制を採用している医療機関は、LINEマーケティングを展開することで予約率の向上を目指すことができます。LINE公式アカウントと予約システムを連係させると、ユーザーはLINEから予約できるようになります。
健康情報の提供による信頼関係の構築
LINEは情報発信ツールでもあるので、医療機関が自院の公式アカウントからユーザーに向けて健康情報を発信することができます。
例えば、循環器内科のクリニックなら、院長が心臓病の知識をLINE経由でユーザーに知らせることができます。病院内に管理栄養士がいれば、腎臓によい食事や、高血圧患者さんにおすすめできる食材などの情報を提供することができます。
医療機関による健康や医療情報の提供は社会貢献になりえます。なぜならそこに地域の人々の健康を願う気持ちがこもっているからです。そしてLINEを使えば、効率良く広範囲に健康情報、医療情報を提供できます。こうした地道な活動は、患者さんや地域の人々がその医療機関を信頼するきっけかになるでしょう。
まとめ
医療業界にはまだ「LINEなどのインターネット・ツールを使ってどんどんマーケティングをしていこう」という気運が高まっているわけではないようです。しかし、LINEマーケティングで成果をあげている医療機関は存在します。「やっている医療機関はやっている」のです。
LINEマーケティングを難しく考える必要はありません。
医療業界には広告規制があるので、企業のようにLINEを使った派手なマーケティング・キャンペーンを展開することはできませんが、規制の範囲内で患者さんや見込み患者さん、地域の人とコミュニケーションを取ることは十分可能です。
LINEは多くの人に親しまれているツールなので、より一層地域に愛される医療機関になるためにLINEを使うことは有効な方法といえるかもしれません。