医療機関の集患とLINE。情報化社会が進むにつれて、医療機関でもLINE導入の動きが始まっています。もはやスマートフォンを持たない患者様のほうが少ないという背景を見ても、LINE活用は医療機関の必須ツールとなることでしょう。
今回の記事では、LINE公式アカウントの作り方について解説します。
1 LINE公式アカウントの作り方
LINE公式アカウントの作り方は、
① 設定用のメールアドレスを用意する
② 自社や店舗(この場合、医療機関)を登録する
③ 管理画面にログインし、アカウント設定をする
④ あいさつメッセージを設定する
⑤ 応答用のメッセージを設定する
⑥ メッセージの配信をテストする
⑦ アカウントを一般に公開する
以上の通りです。
1.1 アカウント設定の仕方
③以降の手順について、以下で詳しくご説明します。
③のアカウント設定では、医院名やプロフィール画像、背景画像などのアップロードが必要です。医院名はそのままに、プロフィール画像や背景画像は医院の外観やロゴなどを使うと良いでしょう。
④⑤のあいさつメッセージや応答メッセージは、患者様が登録したときに送信されるものです。医療機関らしい丁寧な口調ながら、いつもより親しみやすいスタイルを保つのが理想です。
また、⑥においてはメッセージの仮送信をし、きちんと相手に届くかを確認しましょう。医療機関のスタッフなどに登録してもらえば、仮送信ができます。
③から⑥の準備が完了したら、⑦の手順でアカウントを公開できます。
2 認証済みアカウントと未認証アカウント
LINE公式アカウントには、認証済みアカウントと未認証アカウントの2種類があります。
2.1 認証済みアカウント
認証済みアカウントとは、LINE社の審査に合格したアカウントのことです。認証済みのバッジを表示でき、アプリ内の検索結果から閲覧できるため、一般ユーザーへの認知につながります。
2.2 未認証アカウント
未認証アカウントとは、LINE社の審査を通さずに開設できるアカウントのことです。基本的に個人・法人問わずに取得できます。
未認証アカウントでは、認証済みアカウントのように審査を必要としませんが、認証済みのバッジが付与されない、アプリの検索結果に表示されない、請求書での支払いができないなどのデメリットがあります。
2.3 認証済みアカウントがおすすめ
認証済みアカウントを作成する場合には審査が必要となるため、申請から開設まで10日ほどかかります。しかし、医療機関としての集患を考えるなら、認証済みアカウントがベストです。
理由としては、
・登録の手間が省ける
・患者様に信頼感を与えられる
などのメリットが挙げられます。
未認証のLINE公式アカウントを登録するには、QRコードやIDの提示が不可欠です。個人同士のやり取りならともかく、QRコードの確認やIDの検索は意外に煩わしく感じられるものです。その点、認証済みアカウントでは検索結果から登録できるため、非常にスムーズなプロセスで済みます。
また、医療機関としての信頼度を高めるにも認証済みアカウントがおすすめです。LINE社から公式バッジがある状態とない状態では、やはり安心感が大きく変わるためです。
2.4 認証済みアカウントの申請方法
認証済みアカウントは、アカウント開設時の設定画面から申請できます。画面の下部に「アカウント申請をリクエストする」と表示されますので、そこをクリックしましょう。その後に必要事項を入力して確認に進むと、LINE社からの審査を受ける流れとなります。審査に不合格となった場合には、入力情報に不備がないか、またはLINEのガイドラインに触れていないかを確認しましょう。
なお、未認証アカウントから認証アカウントへの変更も可能です。ホーム画面の設定から「アカウント申請をリクエストする」に進めば、LINE社からの審査を受けられます。
3 LINE公式アカウントの開設費用
LINE公式アカウントのコストは、
・フリープラン:無料
・ライトプラン:月5,000円
・スタンダードプラン:月15,000円
の料金プランから設定できます。
3.1 開設費用の決め方
コスト設定で必要なポイントは、医療機関の患者数に合わせて選ぶことです。フリープランは無料で契約できますが、月に送信できるメッセージ性は1,000通までとなります。ライトプランなら15,000通、スタンダードプランは45,000通と、それぞれ上限があります。送れるメッセージ数は、例えば100人の患者様に月5回送って500通と、メッセージの回数ごとに増えるため、患者様の数や配信回数に合わせてプランを決めましょう。
4 LINE公式アカウントを活用し、集患に活かしましょう
医療機関にとって、LINE公式アカウントはまだなじみがないものかもしれません。しかし他院に先駆けて導入することで、「新しい常識に好意的な医院」として患者様からも関心をもたれるようになります。
アカウント開設や運用は慣れないものがあるかと思われますが、活用するうちに集患や事務作業は格段にスムーズになります。自力で難しいと思う部分は専門業者に頼りつつ、新しい時代の集患に臨みましょう。