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【自動返信設定の最適化】患者からの質問に効率的に対応するLINE運用術
クリニックや病院には、日々多くの患者から問い合わせが寄せられます。
「診療時間は何時までですか?」「予約の変更はできますか?」「駐車場はありますか?」といった質問は一見些細に思えても、数が重なるとスタッフの負担は想像以上に大きなものになります。
このような状況で役立つのが「LINE 自動返信」です。医療機関の窓口に寄せられる“よくある質問”に対して、自動応答を設定することで、業務効率を大きく改善できます。
この記事では、患者対応を効率化しつつ満足度を高めるための自動返信の最適化方法について解説いたします。
LINE公式アカウントの自動応答機能と設定方法
LINE公式アカウントには「自動応答メッセージ」と呼ばれる機能があり、患者からのメッセージにあらかじめ設定した回答を自動で返すことができます。
たとえば「診療時間」と入力されれば、即座に診療時間の案内を返す仕組みです。人手を介さずに回答できるため、スタッフは本来の業務に集中でき、患者も待つことなく必要な情報を得られます。
◎設定の手順
自動応答の設定は、管理画面から次の流れで行えます。
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LINE公式アカウントの管理画面にログイン: 管理者専用の「LINE Official Account Manager」にアクセスします。
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応答設定を選択: メニュー内の「応答設定」から「自動応答メッセージ」を有効にします。
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条件を設定:「特定のキーワードに反応」「常に送信」などの条件を選びます。たとえば「駐車場」と入力された場合に「はい、当院の横に10台分の駐車スペースがあります」と返すように設定します。
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メッセージを作成:テキストだけでなく、画像やURLリンクを添えることも可能です。予約システムやアクセスマップのリンクを貼れば、患者が次の行動に移りやすくなります。
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テスト送信で確認:設定後は、実際に自分でキーワードを送ってみて正しく応答されるか確認します。
このように数ステップで設定ができるため、専門知識がなくても導入は容易です。はじめに基本的な質問から設定し、運用しながら改善を重ねていくとよいでしょう。
よくある質問を分析することから始める
自動返信の設計で最も重要なのは、患者が何を知りたがっているのかを把握することです。まずは過去の問い合わせを集計し、どの質問が頻出しているかを分析しましょう。
たとえば、以下のようなカテゴリに分けて整理すると効果的です。
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診療時間・休診日:「土曜日は午前中だけ診療ですか?」
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アクセス・駐車場:「近くに提携駐車場はありますか?」
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予約・キャンセル:「当日の予約変更は可能ですか?」
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診療内容:「インフルエンザ予防接種は行っていますか?」
このように分類すれば、回答内容をあらかじめ準備でき、自動返信での即時対応につなげられます。
自動返信メッセージの作成ポイント
分析で得られた質問をもとに、自動返信の内容を作成します。ただ単に回答を並べるだけでは伝わりづらいこともあるため、工夫が必要です。患者が読みやすく、安心感を持てるような表現を意識しましょう。
◎簡潔でわかりやすく
「診療時間は9:00~12:30、14:00~18:00です。木曜と日曜・祝日は休診となります。」のように、余計な情報を省き、必要な情報だけを伝えます。
◎リンクを活用する
予約やアクセスの詳細は、ホームページや予約システムへのリンクを併せて提示すると便利です。患者が自ら次の行動を取りやすくなります。
◎トーンに配慮する
医療機関のメッセージには安心感が求められます。「お気軽にお問い合わせください」「ご不明点があればスタッフまで」といった一文を添えることで、冷たい印象を与えずに済みます。
運用改善と効率化のポイント
自動返信は一度設定すれば終わりではありません。運用の中で改善を重ねることが大切です。
◎患者の反応を確認する
どの質問にアクセスが多いのか、どのリンクがクリックされているのかを確認し、より必要とされる情報を充実させましょう。
◎季節ごとの情報を更新する
インフルエンザワクチンや花粉症対策など、時期に応じた案内を追加することで、患者のニーズに合わせた自動応答が可能になります。
◎レビュー管理にも活用する
診療後に「ご来院ありがとうございました。よろしければご意見をお聞かせください」といった自動返信を送れば、患者のフィードバックを集めることもできます。これにより口コミ対策やサービス改善にもつなげられます。
まとめ
医療機関でLINEの自動返信を活用した方法は、スタッフの負担を減らしながら患者満足度を高める有効な手段です。
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よくある質問を整理して自動応答を設計する
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わかりやすく安心感のある文章を準備する
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運用の中で改善を重ね、季節情報やレビュー管理にも応用する
こうした工夫を積み重ねることで、患者対応の効率化と信頼性向上を両立できます。自動返信は単なる省力化ツールではなく、患者に寄り添ったコミュニケーションの入口です。
今後のクリニックや病院運営において重要な取り組みのひとつとして、積極的に導入・最適化を進めてみてはいかがでしょうか。